前回までで、端末としての電力モニターは完成しました。しかし、これでは”節電モニター”とたいして変わらない機能しかありませんので、計測したデータ値をサーバーに送信し、IoT機器としての本領を発揮させます。
ブローカーサーバーへの送信
計測値は、IoTの要であるブローカーサーバー(以下、ブローカーと称します)へ送ります。このブローカーは非常に重要な役目を担っていますので、すこし、解説しておきます。
ブローカーサーバーは、荷物でいうと集配センター(HUB)のような働きをします。送るときはトピックという棚住所のような宛先と、データ値(今回なら電力値)をペアにして送信します。
データの受け取りたい側は、ブローカーにあらかじめ、「〇〇トピックのデータが欲しい」とリクエストしておきます。このリクエストは、先着1名ではなく、もれなく受付けます。また誰からもリクエストされていないトピックのデータは、送信されてきても捨てられます(自動的に記録する機能はありません)。
ブローカーの基本的な働きはこれだけです。この単純な仕組みを経由させることで、柔軟で拡張性の高いシステムの構築が可能になります。
電力値の活用
電力値の活用といえば、下記のような表示を思い浮かべるのではないでしょうか?。
では、Node-REDでこのようなWebページを作ってみましょう。 Node-REDは、プログラミングなしでWebサービスを作るためのツールです。
紫のpub/powermater/1/noticeがトピック名で、その宛先のデータを受け取るという意味です。IoT電力モニターからは、5秒間隔※でデータが送られてきます。
青は、Web画面に表示されているコントロールです。
橙の分離で、データ値を、それぞれのコントロール合わせた形式に変換しています。
※この間隔は、電力モニター側で任意に設定できます。
たったこれだけで、リアルタイムにゲージが動くWebページの完成です。
これで、リアルタイムの電力表示までできました。次回は、データを保存し、電力消費量の推移をグラフにしてみます。
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